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グラスホッパー
2014-12-01 Mon 15:49

グラスホッパー 角川文庫グラスホッパー 角川文庫
(2012/09/01)
伊坂 幸太郎

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伊坂幸太郎さんの『グラスホッパー』を読みました。


「これだけの個体と個体が接近して、生活する動物は珍しいね。人間というのは哺乳類じゃなくて、むしろ虫に近いんだよ」とその教授は誇らしげに言い切った。「蟻とか、バッタとかに近いんだ」(p.5)


「俺たちはさ、暮らしているんじゃなくて、ただ、生きているだけだから」とは隣のテントに住む中年男が、以前に怒鳴っていた台詞だった。区役所の担当者が悲しげな表情でやってきて、「ここで暮らされると困るのです」と訴えてきた時のことだった。(p.87)


「分かりやすくしていけばいいのですよ。身の回りにある物や、人を一つずつ片付けていけばいいんです。余計な雑音を取り払っていけば、必要なものだけが残っているものです。あなたの生活で複雑なものを順に消していけばいい。清算するんですよ」(p.91)


他の人間がどうなのかは分からないが、しじみの呼吸を眺めている時ほど、穏やかな気分になれることはない。
人も。蝉は時折、思う。人もこうやって、呼吸しているのが泡や煙で見て取れればもう少し、生きている実感があるんじゃねえかな。行き交う人が、口からぷくぷくと呼吸を見せていたら、暴力も振るいにくいだろうな、絶対そうだ、とも思った。俺はこのしじみを食っちまうけど。
しばらくの間、しじみののんびりとした、静かな生命のしるしに見惚れた。これを殺して食う、ということが蝉にとっては重要だった。殺して食って生きている、という当たり前のことを誰もが自覚すりゃいいのに、と思わずにはいてられない。(p.97)
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