FC2ブログ
神に祈った事それは...早くあなたのお気に召される様に
<
心酔なんかじゃない
2013-04-14 Sun 02:24
好きな人の前で「大好きだったの」と泣いた夜。
好きな人は、「今、ちょっと心酔してるだけ」とあたしの告白をはぐらかして笑っていた。

好きな人を失った哀しみをほかのもので埋めようとしたことが間違っていたのだと、このとき気付いた。あたしは、この人に直接伝えたかったんだと。そして、応えてほしかったんだと。

呑み足りない夜。泣き足りない夜。
「付き合ってあげる」と言われ、二人で夜を明かす。

「もう朝になっちゃうよ」。
店を出たとき、哀しみからも明けていた。

なんの話をしていたのだろう。大好きな人の隣で、大好きな声に耳を傾けながら、くだらない話、でも夜にしか話せない話をたくさんして、あたしは安心していた。まだこうして二人の形はあり続けると信じて、あっさりと手を振り、それぞれタクシーに乗り込む。

ふらふらする頭の中にさっきまで隣にいた好きな人の姿がよぎる。もうこのまま眠ってしまいたかったのに、タクシーの運転手はおかまいなしに話しかけてくる人だった。前を走るあの人を乗せたタクシー。途中で左に曲がってしまう。赤いテールランプが見えなくなるまで、目で追いかけてしまっている自分がいた。

運転手さんと話しながら、やっぱりすこしだけ泣きたくなった。「さっき一緒にタクシー乗り場にいた人、あたしの好きな人なんです」、なんて言いたくなった。運転手さんの話に相槌を打ちながら、本気で好きだったと強く想いながら車に揺られ家路を辿った。


別窓 | Diary | コメント:0 | top↑
<<遠く離れた場所から | ずっと近くに | みずいろ>>
コメント
コメントの投稿
 
 
 
 
 
 
  管理者だけに閲覧
 

| ずっと近くに |