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神に祈った事それは...早くあなたのお気に召される様に
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花火のあがらない夏
2011-08-19 Fri 20:48
毎日重い荷物を肩にしょって通う先は、近くの図書館。
勉強と妄想以外にすることはなにもない。
勉強も妄想もすればするほど深いため息が出てくる。どちらもキリがない作業。
行き詰まったあたしはお気に入りのケーキ屋さんに行き、ショーケースに綺麗に並ぶケーキをテイクアウトして帰る。
ブルーベリーチーズケーキ、季節のフルーツタルト、桃のタルト。
夢すら感じるくらいキラキラ輝いているケーキにザクッとフォークを刺すと、夢は一瞬で崩れ去ってしまう。
甘い甘いケーキを一人で食べていると、すこしだけ淋しくなる。
甘さを忘れようと苦い苦いコーヒーを飲むと、淋しさを紛らわせているだけのような気がしてくる。
こんな毎日と自分にうんざりしてまたため息をつき、「今日も花火はあがらない~♪」と小さな声で歌う。

あの日、電車の中から見た花火。
押し込めていた気持ちが一瞬にして弾け、赤や緑の菊の花びらは涙でかすんだ。
窓ガラスにはあたしとあの人の浴衣姿がぼんやりと映っていた。

なんでかな。
楽しかったはずなのに、幸せだったはずなのに。
思い出すのは、涙でかすんだ花火と窓ガラスにぼんやりと映る二人の浴衣ばかり。

「涙を落として火を消した~♪」
さっきよりすこしだけ大きな声で歌いながら、最後の一口を口に運ぶ。
やっぱり甘い甘いケーキはあたしを満たしてはくれなくて、苦い苦いコーヒーもそんな淋しさを消してはくれなかった。
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