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神に祈った事それは...早くあなたのお気に召される様に
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かくれんぼ
2010-06-22 Tue 03:48
1、2、3、4、5、6、7、8、9、10! もういいかい?

まーだだよ。

えー。じゃあ、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20!!
もういいかい?

まーだだよ。

えーー。まだ?
21222324252627282930! もういいかい!??

もういいよ!


どこに隠れているかわからない夏。
梅雨は夏を探しているんだ。
隙間からキラリと光る夏のカケラを見つけては「ここかな?」とカーテンをめくり、布団をはがし、洋服箪笥の引き出しを開け、机の下を覗き、大きなぬいぐるみを探り分ける。

夏はくすくす笑ってる。
梅雨は夏が見つけられなくて哀しみの雨を降らしてるんだ。

今日の梅雨は激しく泣いている。さっきからバスの大きなワイパーが必死に右に左に行ったり来たり。
バス停で打ちひしがれるように泣く雨の下に降りる。涙で濡れないように大きく傘を広げたら、ぶらんと金属棒が頭にあたって、ばさっと傘がわたしの頭にしなだれかかった。
「あれ」と思う。「ああ…」と思う。
「まだいけるかな」。すこし無理に広げてみたら、折れた金属棒が傘に刺さって穴が空いた。
傘から金属棒が突き出たまま、家までとぼとぼ帰る。
梅雨はそんなあたしをお構いなしに泣き続けている。

あたしの頭上で毎日まいにち繰り広げられている遊びは、この世さえもを振り回す。
じめじめ、むしむし。ねちっこく続く梅雨と夏のかくれんぼ。

よどんだ空気に澄み渡るあじさいの花。近付いてみたら、そこにはかたつむり。
アスファルトに映る水模様。その上をなめらかに滑るあめんぼ。
真夜中にポツポツと音を立て始める窓の外。さっきまで響き渡っていたカエルの合唱は消えてゆく。

きっとみんな同じ気持ち。

みーつけた。
キラリ。ニヤリ。夏は笑っている。
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