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神に祈った事それは...早くあなたのお気に召される様に
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BABY 春だぜ
2010-03-31 Wed 21:45
「春はそういう季節なのかなって思った」 

三月に入ってから三度目の風邪を引いた。

今日は三月三十日。一度目の風邪は頭痛が酷かった。
金槌で打たれているような頭と直結している鼻は、詰まっているのに春の匂いは察知するところに腹が立った。
明日は三月最後の日。二度目の風邪は体が熱かった。
足の指の先まで熱おびているのに、心は冷たくて淋しかった。
あさってからは、四月。三度目の風邪については、もうなにも考えたくない。
でも、この風邪を引きずったまま四月を迎えることになるのだろうと、うまく回らない頭の端で思う。

友だちとの二人きりの会話。
春は別れと出会いの季節だということを改めて感じたらしい。

別れと出会い。
「別れ」から先に言ったところに、頭の端が引っかかった。
それは、きっとあたし自身に誰にも言っていない別れがあったから。

友だちは十二時間の話し合いの末に別れた。別れてから三日間コーラを飲み続けた。
淋しくて、仕方なかった。まだ、好きだった。このまま、終われなかった。
だから、自分から電話をかけた。そしたら、相手が出た。
そのまま二時間話した結果、よりを戻した。

友だちは事細かに一部始終を話す。わたしは頷くだけで何も言えない。
胸ではなく、胃が痛かった。
胃液と一緒に、わたしの別れも吐き出してしまいたかった。

胃の中ではペプシンが騒ぐ。
わたしは春だから別れたわけではない。
別れたくて別れたわけでもない。

ペプシンはペプトンへと進化する。
一度別れたら、同じ人と二度目の別れはない。
三度目なんて、考えられない。

心の中でペプチドのことを想う。
もう、二度と会うことはない。もう二度と、会えない。
鼻声でもおしゃべりしていたのに。ただの風邪でなきべそかいて甘えていたのに。


「いつになく、女の子ぽいこと言うんだね」
友だちは言われたらしい。
そのとき、女の人は感情的な生き物だということも改めて感じたらしい。

友だちは一人で喋り続けている。わたしは頷くだけで何も言えないまま。
言葉を飲み込んでいると、息まで苦しくなる。
春のせいにすればいいだけ。感情的になればいい。素直になればいいんだ。
簡単なことなのに、どうしてもあたしには出来なかった。

別れは別れ。
帰り道。春とは思えないくらい寒くて、空からは雪が舞い降りた。
桜に降り積もっていく雪を見て、友だちは幻想的だと言った。
わたしは、また何も言えなかった。
淡いピンクに白が混ざって、色は滲む。
桜の時。桜の木の下で右手を繋いでいたかった。
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