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神に祈った事それは...早くあなたのお気に召される様に
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雨はコーラがのめない
2007-03-13 Tue 14:17
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江國香織さんの『雨はコーラがのめない』を読みました。
とっても素敵な本でした。小説ではなくエッセィだったんですが、犬と音楽についての本でした。私はあんまりエッセィは好きくないので滅多に読まないんですが、この本はエッセィっぽくないうえ、犬について書かれていたのですぐに読み終わってしまいました。上手く感想を書けないので、またまた気に入ったところをご紹介。+ちょこっと感想付き。



『雨の顔は四角くて、おまけに口のまわりの皮があまっている。だから大きなものをばくりとくわえると、皮がおもいきりのびておもしろい顔になる。大きな骨ガムなどくわえると、口のわきが横に十五㎝ものびるのだ。おもしろいので、私はしょっちゅう笑ってしまう。
「何て変な顔!」
率直に指摘しても、雨は気にしない。変な顔のまま短いしっぽをふり、
「何か用?」
と、私を見上げる。私はそれを、気高いと思う。雨にはいやしいところがない。皆無だ。平気で思いきり変な顔になる。
だから私は満たされてしまう。たいらかな心持ちになる。何て変な顔、と言って笑いながら、でも自分が笑うのは可笑しさのせいというより幸福のせいだとすぐに気づく。』
「ほんとにそう!」としか言えないくらい、そう。


『成長、という言葉に含まれる喪失、ある種のかなしみは、私が雨と共有できないものの一つだ。雨に訴えるわけにはいかない。』
これも「そうなんだよなぁ。」としか言えない。なんかこの本は犬について書いているだけあって、本当に共感することが凄く多かった。


『私の目には、雨は雨にしか見えない。それはいいことなのだろうか。
「客観的にいって」
私は続けた。
「私はそれを飼っている女で、雨とおなじように茶色い毛がながくからまっているね。さらに言えば、小説家で、夫の妻で、母の娘で、妹の姉」
でも、雨の目にはそうは映っていないだろう。雨の目に、私は私にしか見えないはずだ。どこをどう切っても、ただそれだけ。それはいいことに思えた。いいことで、しかも唯一の正解であるように。』
今までこれは考えたことない事だったので、すごく感動しました。
確かにそうだよなぁ。人間にそぉゆぅ見方はなかなか出来ないもんね。私が犬に異常な依存をしてしまっているのはこれも一つの理由だろうなぁ、とも思っちゃいました★



この本はなんとなく、けどどうしても犬の横で読みたくて最初から最後まで犬の隣で安らかな寝息を聴きながら読みました。本当に素敵な本なので犬を飼っている人、犬が好きな人には是非是非読んでみてほしい一冊です。あと、後書きがとてつもなく素敵でした。
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