2018-08-28 Tue 10:18
夏が終わるらしい。
誰が言ったわけでもない。 でも、夕立が降るたび、からっとしていく空気。空に浮かぶ雲の形。鳴かなくなった蝉たち。 それらが夏の終わりをさりげなく、それとなく教えてくれる。 それを知るときはいつも、悲しい。 いつも、ああ、終わってしまうんだ…って、置いてきぼりの気持ちになる。 まるで、それはあの子のいなくなった日みたいな。 もう何年経ったかなんて数えなくなった。 もうわんわんと泣くこともなくなった。 でも、こうしたふとした瞬間に、とてつもなく悲しくなってしまうよ。 楽しかったね、一緒にいた日々。 失うものが多くなって、得るものも多くなって。 変わらず、あのじりじりと焼け付く通学路が忘れられなくて。 そんなあたしの夏、今年も焦げ付いている。 |
| ずっと近くに |
|