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神に祈った事それは...早くあなたのお気に召される様に
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乾かない洗濯物
2010-07-16 Fri 23:04
目まぐるしい毎日。
二日前のことがいつのことだかわからない。
今日のことで頭がいっぱい。明日のことまで今日のこと。
それでも、洗濯は自分で行なわなければ気が済まない神経質なわたし。
昨日のこと。今日のこと。明日のこと。
昨日の服。今日の服。明日の服。
ぐるぐる回る洗濯機とぐるぐる回るあたしの頭の中。

「明日、梅雨が明けるんだろうな」、洗濯物を干しながら空を見上げた時にふと思う。空は“見上げる”ではなくて、正しくは“見る”のだと誰かが言っていたこともふと思い出す。
「やっぱり空は“見上げる”だよ」、洗濯物のしわをパンッパンッと叩いて伸ばす。
梅雨が明けて夏がくる。それは毎年決まっていること。
だけれど、わたしは毎年毎年強く意識する。
「どれだけ異常気象が起ころうが、梅雨はいつか明けて夏はくるんだよ」、洗濯バサミで洗濯物とハンガーをギュッと挟む。

底に沈む炭。ぷかりと浮かぶレモンの輪。したたる水滴。
沖縄の岩。打ち砕いた黒くて甘い塊。
産毛の処理には塩をかければよくて、ひょこっと跳ねている寝癖は9時間も寝ていたせい。

自分でもなんのことだかわからない、そんな毎日。
どうして梅雨が明けることはわかるのだろう。
夏が来ることだけは、わかるんだ。どうしても。
それは、どこからともないものであって。
向かいの家から聞こえてくるラヂオ。いつのまにか鳴き出していた蝉。
19時になっても明るい外に驚かなくなった私。
そんな無意識の中の意識に気付いた瞬間。

庭に立つ今のわたしとわたしの影。
消えてない。あの日の影と落とした涙。
すぐに揺れるわたしの涙腺。
「いつになったら忘れられるの?」、家の中に入り玄関の鍵を閉めながら問いかける。

忘れようとしなくてもいいんじゃない?
優しい人なら言うかもしれない。
だけど、忘れたほうがいいことも、きっとある。
一年。また、一年。
年を重ねるごとに強まる想いに強く思う。夏は嫌いだよ。

ふと、見上げた空。
やっぱり高くて、雲も大きかった。
やっぱりかなしくて、涙が出た。
どれだけ目まぐるしくても、なにもわからなくなっても、それだけは変わらない。どうしても涙が出る。
変わらない夏と変わらないあたし。

「いつまであの日にこだわるのかな」、明日のスーパーのチラシを探しながら考える。
チラシはまだ朝刊に挟まったままだった。
レモン水を飲みながら、次はどのメーカーの黒糖を買うか考える。そういえば、今年はオクラが高騰するらしい。
ああ、そろそろ発芽玄米を炊く準備もしないと。今日中に洗濯物は乾くかな。
もう夏だから、きっと今日中に乾くだろうね。
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キスが巡る
2010-07-07 Wed 13:08
七月の夕方。水曜日。
彼女は言ったのかな。

「七つの夕方を越えてきたの」

ひとつめの夕方はせつなくて。
ふたつめの夕方はやさしくて。
みっつめの夕方はかなしかった。

よっつめの夕方もかなしくて、いつつめの夕方はほんとうはまだ越えられていないんだ。

知ってる?
夕方を越えるためには星屑の川を渡らなければならなくて。その川はすごく冷たくて痛いんだよ。
キラキラ光ってて綺麗なのに、冷たさと痛みで足がちぎれてしまいそうになるの。

願い事を捨ててしまえば、なんどもそう思ったよ。
でもね、あなたに逢いたかったんだ。
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