神に祈った事それは...早くあなたのお気に召される様に
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二年目の秋
2017-11-06 Mon 22:17
いつの間に、抱きしめられるっていうことを覚えてしまったのだろう。
すごく罪で、すごく救われる。

あの日を思い出す。
外はもう明るくなった部屋の中、あたしを諦めずにいてくれた。

忘れてしまいたいけど、忘れられないのは、そういう忘れられない瞬間があるからなんろうね。

「でもね、いい思い出には、ならない」
そう、あの人に言い放ちたい。あの頃の甘いあたしにも。

あなたの大きな両手を、もう一度恋しく思えたときに、そう思う。

同じ気持ちはニ度と生まれてこない。
それはあたしの確信で、それで終わりだとも思っていた。

だから、あなたのこと、もう一度愛おしく思えたときに、今までと違う、強くしなやかな想いが生まれたこと、驚くとともに前を向けた。



あたし これから あなたのことを
どれくらい好きになるんだろ
計り知れないほど ずっと好きになるんだろうな

                 『半袖』
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残り全部バケーション
2017-09-13 Wed 21:04


伊坂幸太郎さん『残り全部バケーション』を読みました。

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シャッター
2017-08-30 Wed 11:34
いつもと違う場所できいた蝉の鳴き声。
こんなにも違うふうに響くのかと、ずいぶんと驚いた。
連なる山と真っ青な空に動かない大きな雲。
緑に囲まれたあの家は、まるで避暑地のようだったと思い返す。

そんな蝉の声ももう聞こえなくなった。
まだまだ暑くても、蝉の声が聞こえないだけで、「ああ、もう夏の終わりなんだな」と思う。

色んなことが初めての夏だったけど、大きな違和感はなく終わった。

ただ、あのひんやりとした廊下を恋しく思った。
ぺたっと肌をはりつけ、天井を見上げ、目を閉じ、外で鳴く蝉の声に耳を傾ける。
犬の大きな寝息も混じる、夏の午後。

すこし涙が出るのはなんでだろうね。
淋しくなんてないけれど、あの家が好きだったんだろうなって。
知ってたことを思い知る。

二十年以上も見続けた景色。
忘れるわけがないよね。

すごく好きな今の家の中を見渡しながら、そう思った。

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2017-07-29 Sat 21:55
愛してるって言葉になにかが反応する。
心臓がドク、ドクと音を立てている。

愛してる。愛してた。

過去のことなのにね。
今もまだ、残る影。

愛してる。愛してた。

増えることはない。
でも、消えることもない。
あたしの想い。あたしが過ごしたあの時。
見つめ続けたあの人のこと。

もう、いらないのに。
消えてくれない、この想い。

好き、すぎた。
辛すぎた。
長すぎた。

愛してる。愛してた。


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洗い物をしながら
2017-05-25 Thu 16:39
「私が男の子だったとしても、友だちになっていた?」

突然、彼にそう連絡してみたくなった。
彼は、どう反応するだろうか。

「自販機ごと返してやる」
突然、そう連絡したことはあった。
彼は、ついに私の気がおかしくなったのかと思った後、それが有名な映画に出てくる台詞だと見事に当ててみせた。

そんな彼だから、私が突然、突拍子もないことを連絡しても大丈夫なのだろう。
真面目に返事をしてくれるか、呆れて返事をしないか、どちらかだ。

でも、もうあの頃と違って、私たちは恋人同士じゃないからな。
でも、だからこそ今もこんな私を受け入れてくれるかなって、突拍子もないことをしたくなるんだろうな。

笑って戯れ合っていた時は真夏に光る水滴みたいにキラキラしている。
私の右頬には一粒の水滴がしたたる。

あー、眩しい夏がくる。

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